Lyra | アームチェア

Renzo Frau

アームチェア「Lyra」の構造体は熟成させたブナ材です。座面と背面のスプリング材は、黄麻布ベルト上に固定された手作業で縛ったバイコニカルスプリングを使用しています。パッド材はゴム引馬毛で、座面クッションに柔らかなダウンフェザーが使用されています。ダウンフェザーパッドを使用したオプショナルのバックレストクッションをお使い頂くと、コンフォートは更に向上します。アームチェア「Lyra」のカバー材はPelle Frau®またはファブリックで、いずれも背面上部と後部がレザー製の鋲で仕上げられています。「Lyra」シリーズの全製品には製造ナンバーの入った24K亜鉛メッキプレートが付いています。 

Lyra | アームチェア

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脚 / キャスター

張り地 Info

コンセプトとデザイン
アームチェア「Lyra」は1934年のPoltrona Frauのカタログに登場した全体がレザー張りの初めてのモデルです。ビロードのクッションと組み合わせられた「Lira」と呼ばれる1916年のモデルのバリエーションとして発表されました。1934年にレンツォ・フラウによって制作されたレプリカ版でも、丸みを帯びた背面とレザー製カバーの鋲打ち仕上げが特徴的なこのモデルからは、深い座面、快適な肘掛、ダウンフェザーを使った厚手のクッションといったビクトリア朝のサロンや喫煙室、紳士クラブのフォーマルな特徴が伺えます。ただし、アームチェア「Lyra」は波打つような優美なラインと、コンパクトなサイズによって、より女性らしい作品となっています。
デザイン:
Renzo Frau

レンツォの名で知られるロレンツォ・フラウは1881年にカリアリで生まれました。サルデーニャを後にしてミラノで兵役についたレンツォは、除隊時には歩兵隊中尉となっていました。サヴィーナ・ピサーティと結婚したレンツォは、当時文化的にイタリアの弱点ともいわれていたトリノに居を移しました。当初は、人造皮革の製造業者であるGribaudi社、すなわちDermoide Patent社のセールスの仕事をしていました。仕事で英国に赴いたレンツォは、たまたま目にしたアームチェアのモデル「Chesterfield」の持つ可能性に一目で気づき、イタリアへの輸入業を開始して成功します。けれども同時に、イタリアのモデルや、フランスや中欧のスタイルにも惹かれたレンツォは、自らの職人工房の創設を決意します。こうして1912年に生まれたのがPoltrona Frauです。当初は「スタイル」の仕事をしていたフラウが、直接に企画に乗り出すまでにそれほど時間はかかりませんでした。Poltrona Frauは革製品の生産者となっただけではなく、アーティストや知識人の出会いの場にもなりました。レンツォ・フラウはこうした関係性を活用して、ブランドイメージを堅固にしていきました。こうして次々と人気モデルが生まれたのです。第一次世界大戦がはじまりフラウが軍に召集されると、妻のサヴィーナが勇気をもって会社を率いるようになりました。こうしてFrau社のアームチェアは重要な宮殿でも使われるようになり、ついには王宮でも使われ始めました。レンツォ・フラウは1926年に早世しましたが、彼が遺した数々の企画資料のおかげで、彼の死後も妻のサヴィーナはPoltrona Frauの製品を揺らぐことなく作り続けることができたのです。

カバー材と仕上げ

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